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前回、更年期の症状と似ているところがあると記載した甲状腺について。

私が経過観察している『橋本病』は甲状腺機能低下症の代表で、自己免疫疾患の一つ。

甲状腺に慢性的な炎症がおきている状態で、これが進むと甲状腺機能低下症になります。

体質の変化により甲状腺を異物とみなして甲状腺に対する自己抗体ができ、この抗体が甲状腺だけを破壊していき、徐々に甲状腺機能低下症になっていきます。すべての橋本病が甲状腺機能低下症になるわけではなく、甲状腺機能が正常であれば体に影響はなく自覚症状がないので薬は必要ありません。

甲状腺機能低下症がある場合は、うまくホルモンが分泌されていないので、不足している量の甲状腺ホルモンの投薬が必要となります。

特に注意したいのが妊娠時です。

橋本病(慢性甲状腺炎)が続くと妊娠に影響を与える可能性があります。

甲状腺機能低下症が不妊・流産・早産・妊娠高血圧症候群のリスクを高めるため、妊娠を希望する場合には妊娠前から甲状腺機能を正常に保つことが重要です。妊娠中は必要に応じて甲状腺ホルモン薬の量を調節する必要があります。

私は妊娠10Wで流産し、当時は甲状腺と妊娠が全く結びつかず、後々になって流産の原因になったのではと悲しい思いをし自分をせめてしまいました。

2度目に妊娠した時は、検査薬で陽性反応がでてすぐに甲状腺外来にいき、投薬を開始しました。

母親の甲状腺ホルモンが不足すると胎児の発育に影響を及ぼすことがありますので、妊娠したら必ず、そして妊娠する前から女性の方は一度血液検査をし、甲状腺に問題ないが確認し、大切な命を守っていけるようにしていただけたらと思っています。

妊娠すると甲状腺ホルモン必要量は1.5倍に増えますので、妊娠後に投薬や、薬の量をふやす必要があります。

チラーヂンを処方されるのではないかと思いますが、出産時まで服用し、出産後経過をみながら量を減らしたり、中止します。私はぎりぎりまで服用し、産後は経過をみて問題なかったので中止しました。

特に、妊娠初期はとても大事な時期になりますので、ぜひ甲状腺の事を忘れることなく、母子ともに安心して出産までの時期をすごして頂きたいなと思っています。

次はバセドウ病について書きたいと思います。